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今日は等持院→本野精吾自邸→龍安寺→仁和寺→妙心寺というコースでまわった。


東山につぐ濃度の濃い地域と思う。近くにはまだ金閣寺や大徳寺、北野天満宮もあるし


今日みた寺院は見方が全然違うから面白い。


等持院  足利家の歴代の木像が置いてるけどなんかだるまの絵のほうが気になる。
     ここでの魅力は茶室を含む地形を巻き込んだ庭のプロポーションだ。
     大きな木々はいきいきと伸びていて、小さな植栽はきちんと整えられている
     その風景が同時に見えてくる中にいろいろ美学がつまっているようだ
     人工と自然のグラデーションや散策するなかで真行草の変化があったりする
     起伏の側面にある地形は寺院から面的に見え絵画のように美しい濃さがある

本野精吾自邸  コンクリートブロックを積んでできた建築。
        荒々しさと家具の綺麗さの対比が個人的には好きであった。
        内観は見れないので外観だでじろじろ見たけどなんだか本野さん
        の建築はライトの建築と近い印象を受けるが日本での建築に対して
        どれほどの意識を持っているのだろう。植栽は明らかに洋物だ

龍安寺  今日見た中では一番綺麗だとおもう。石庭で思ったことは囲われた面積。
     ここでは幅25m×奥10mだけど廊下から眺めれる幅は半分強くらい
     座るポイントを変えたり首をひねる動きがなんともいい体験ができる。
     あと、池の蓮もすごく日本的な美しさがあると思った。葉っぱがなんで
     あんな綺麗な円形を成しているのかな〜とも気になった。

仁和寺  ここは伽藍が面白い。禅宗様の伽藍は人工的な作りを地形にあわしている
     所が独特のゾーニングなっている。五重塔や鐘楼とった配置を建築史を
     勉強した上で見れた事は良かったと思う。これがディティールレベルで
     見れたら毎回発見があるのだろうな。いや、いきすぎか。
     ここは奈良のようなスケール感があり、京都では珍しいと思う。
     御殿のほうは方丈部分となっているのだが、森の脇から小さな滝があり
     拝観者はそれをみながら癒されていたが、人知れず「森のおしっこ」
     という不謹慎な妄想をしていた。してやった。

妙心寺  驚きのある寺院(いやあまり知らないからか)なんし寺院がいっぱいある
     普通寺院は由緒があって、門を入る時はちょっと気持ちを作っていくのだが
     スケールが大きすぎて町みたいになってる。実際中に保育園もあるし、
     宿泊もできるみたい。city in city というべきかドラクエの町というか
     あと北門と南門を通り抜けるだけの人もいて境内なのに自転車びゅんびゅん
     全部まわると時間とお金もなくなるから本堂だけ見るが天井の絵画の文化が
     日本にも存在することを知った、狩野探幽の視覚的な雲龍図である。
     深く調べたことはないが、綺麗なと思った絵はだいたいこの人。

寺院を巡るよさはなんといっても美意識に包まれることだ。
京都に住んだおみやげとしてできるだけ持って生きていきたい。
# by sofa_studio-2008 | 2010-06-01 18:52 | オカモトサトシ
そうだ、京都に行こう2_b0136235_1755448.jpg
建築MAP京都  ギャラリー・間 (著)

§書院
    □ 平安期の貴族の住宅「寝殿造」 
      平安京の基本区画である120m(一町)四方でなる<でかっ!!
      当然でかいので生活だけでなく遊興や儀式に使われたりもする
      むしろその中庭が重要で蔀戸あげれば、簡単に外部と接続する
      開放的な室内空間をつくるのは、御簾、屏風、置畳といった装置
      見立てという景観が中庭につくられる
    ■ 勧修寺神殿、京都御所や賀茂別雷神社、宇治上神社

    こんな広いスペースがあるのにも関わらず空間を装置に委ねたのは意外だな。
    できるだけ家の内部も風景の一部とする、大きなスケールがなせるものだと思う
    個人的にはこの平面プランの構成は好きだけど、自分が作るとすごく不安になる
    ユニバーサルスペースもそうだけど、確かに住み手によってフレキシブルに
    使われるが、建築がすごく受け手な感じがする。かといって荒川さんのように
    イメージを喚起する視点はすごく大事だと思う。強い制約をのぞいては。

    □ 住職や長老の私室を含む建物としての「方丈」
      2×3の6室を標準とする。室中という真ん中の部屋だけ板敷き
      中央2室は仏堂があり桟唐戸という両開きに建具
      住職は玄関(玄関空間の起源は方丈らしい)に近い奥の部屋となる
    ■ 大徳寺大仙院本堂、南禅寺金地院方丈

    というか、実家は表具屋をやっている。いわば建具の専門
    そのわりに建具をあえてさけているのはその装置性やインテリアから
    抜けそうにないからだ。ただ、自分の育った環境を知るには建具を
    攻略する時間を設けないといけなさそうだ。
    話それたけど方丈はその中に全宇宙があると考えられていた。
    だから仏間と生活が混在する建物ができた。こんな考え方でできるのかー

    □ 近世の邸宅としての「書院造」 桃山時代-
      丸柱の代わりに角柱
      襖や障子によって仕切られた部屋
      座敷に床の間、違い棚、付書院、帳台構えという一定の設備の形式化
      寝殿の可動建具が造り付けになり本来の機能を離れ装飾化する
    ■ 園城寺光浄院客殿、二条城二の丸御殿

    寝殿作りにくらべ、空間に特化している。もてなしの空間として見せる
    インテリアを大事にしているが、住宅の醍醐味として誰が、どんな素材で
    建てたかという原点の会話が想像できて深く共感を持つ。

    
# by sofa_studio-2008 | 2010-05-31 20:24
京都に住み早3年。本腰入れて京都を満喫したい。
そうだ、京都に行こう1_b0136235_18344137.jpg
建築MAP京都  ギャラリー・間 (著)

レビュー含め巻末の建築ウォッチングの基礎知識をざっくり簡単に確認。
事例は京都のみをあげています。

§寺院
 □飛鳥時代〜平安  
     古代 中国からの仏教建築から大きく技術の発展はないが
        母屋ー庇という平面構成を守りながら密教や浄土教の影響で展開をみせる
  ■石山寺多宝塔、平等院鳳凰堂、三十三間堂、法界寺阿弥陀堂

 □平安後期〜鎌倉  単純な一室空間→奥行きの深い複雑な空間   
     中世 仏堂や人のための礼堂ができ、平面が変わっていく
        野小屋などの日本に適応する技術とともに流動性を帯びていく
        鎌倉期には大仏様、禅宗様という大きな技術の輸入がある。
  ■大報恩寺本堂、高山寺石水院、東福寺三門

 □〜明治   合理的な設計システムの構築、具象的な装飾   
     近世 権力表現としての装飾-17cと民衆の喜捨による装飾18c
        それ以降は都市の歴史から保守的なデザインとなる
        神社と寺院の境界がつくられる
  ■本願寺唐門、大徳寺唐門、浄福寺本堂、東本願寺大師堂

 □寺院と都市京都
  平安京ができて以来は山岳寺院が栄えたため、都市内にできたのは10c以降
  主に禅宗建築であるが、しかしそれも平安京の外、つまり都市周辺部に栄えていく
  その後、真宗寺院が寺内町(寺の影響下で全体を形成するのに有効)で市内に進出。
  この手法は秀吉の城下町化という京都全体のゾーニングに繋がる。

§神社 
 □定義 神の住むところとしての目印。祭時の仮設が常設したもの。
     伝統の墨守しながらも時代に影響を受ける
 
 □古代 伊勢、出雲、住吉、賀茂、春日、八幡が基本6種
     基本の区別法は主に、平面、屋根のかけ方、入り口の形式
     平面は一室もしくは二室で、一人の神に対してひとつの社殿

 □中世 仏教伝来により、神道と混ざる
     曲面の屋根、木部を赤く塗る、柱を礎石の上に建てる。
     人が拝む空間ができ、仏堂のように庇ができる。
     千鳥破風や唐破風など正面性の強調。連棟社殿。
  ■八坂神社本殿、北野天満宮本殿     

 □近世 装飾化がはじまる。権力下のため地方色がなくなっていく
     木割の発達により、大工の仕事が装飾中心になっていく
  ■滝尾神社社殿


無鉄砲に寺や神社を見てたけど体系的に見ると違いがわかるよな。
6月は「いまさら京都旅」敢行中なので、どなたかご一緒しませんか?   
     
# by sofa_studio-2008 | 2010-05-30 20:14 | オカモトサトシ
モダニズムを経て、建築の評価基準というのは説明のしやすさに強きを置かれたと思う。


建築学科でのプレゼンですら、コンセプトとダイアグラムとプログラムが当然のように求められる。


ただ、自分の経験から説明はしにくいけどこの柱が重要であったりと疑問がわく。


それは、建築的な語彙力の無さと伝える能力の無さと思い、克服を試みるもどうも違う。


コンセプトを一貫し、明快さが重要であることもわかるが、なんだかきれいすぎておもろない。


説明のしにくさというのを自分の中でコントロールしたい。


不揃いのものを愛したり、ムダな部分がいかにおもしろいかを伝える。


きっと肯定することから見えてくることなのかもしれない。頑張る。


これは、説明することを放棄するのではなく、説明しやすいことを批判するわけでもない。


そこらへんのアンテナを張っていく。


んで近くにあった本から・・・


説明のしにくさを肯定する_b0136235_3233964.jpg







竹原さんは説明のしにくい美学を持つ人だと勝手に思っている。


まず本人の文章


完結しない建築を目指してして、力強い骨格が緊張感と透明感を持つ。


そこで深みを帯びた建築が現代における住まいの原点である、と。


そして本中の藤森さんの分析


モノ²+空間=竹原建築。特に材料と施工精度によって成り立つ。


昔の建築評価の基準は誰が何で作ったかということが重要であった事実


さらに花田さんの分析


言葉と空間を二分するのではなく、不可分な状態を目標とする。


統辞論と意味論と実用論の統合として建築そのものを言語として操作する。
# by sofa_studio-2008 | 2010-05-05 03:44 | オカモトサトシ

5月30のトイックまでの息抜きはこんな感じで生きている所存です。_b0136235_7425844.jpg

新しいゼミがはじまり、自分もなんとか属している。


アナログライフな僕ですが、なんと、パソコン係という役割分担を受け、


さらに、ゼミのホームページ作りを知識0から作らしてもらうことに。


ってなわけで、HTMLとCSSを扱うソフト「dream weaver」を学んでます。2日目です。


基本的にHTMLというwebの構造を作るものとパソコンのメモ張とブラウザさえあれば、


ホームページが作れるらしいのですが、


このソフトを使えば、プレヴューを確認しながら作れることと、デザイン部分を担うCSSへの転換


これが大きなポイントみたいです。今日は情報処理せんたーでゼミアドレスをゲットします。


せっかくの機会なので、今月はパソコンを愛してやろうと思います。


あと、今月の目標としてはアフォーダンスにケリをつけてやろうと思う。


学部時代から好きだ好きだと思いながら、課題ごとに毎回ややなめる程度しかできなかったのは、


形態化するための基準が曖昧であったためだと思う。


きっとこの先もあらゆる局面でアフォーダンスの考え方は持ち続けると思うので、


形の決定に直結するような軸を言語化、コンペでのアウトプットができたらいいなと考えます。


5月30のトイックまでの息抜きはこんな感じで生きている所存です。
# by sofa_studio-2008 | 2010-04-08 07:43 | オカモトサトシ